初恋シグナル~再会は恋の合図~
「じゃあ彩織、私たちも適当にお土産見てるから、終わったら電話して」
「分かった。ごめんね」
藤桜の他の子たちが、そう言ってそれぞれ土産物屋に入っていく。
「ちょっと美祈、大丈夫なの?」
「え?」
彩織さんの方に歩き出そうとした瞬間、グイッと腕を掴まれて弥代がそう訊いてきた。
弥代は彩織さんが辻村くんの元カノだなんて知らないのに、まるで全部気付いてるみたいに、心配そうな目で私を見ていた。
きっと、私の体調のことも気遣ってくれてるんだと思う。
「……うん、大丈夫だから、弥代もゆっくりお土産見ててね」
弥代の優しさが胸に深く沁みる。
だけど、私はにっこりと笑顔を作ってそう言った。
「……美祈がいいならいいけど……」
弥代はまだ心配そうな顔をしたままだったけど、渋々、といった様子で私の腕を掴んでいた手を解いてくれた。
「じゃあ行こっか」
ふわりと微笑んだ彩織さんに続いて、私はさっき出てきたばかりのカフェに再び足を踏み入れたのだった。