金閣消失(A探偵団3)
またまた手紙が来た

またまた手紙が来た

○京都、鴨川、秋

○京都、嵐山、秋
   紅葉がとても美しい。

○映画村、内
   撮影風景。

○同、大店街
   セット脇に6人が集まっている。

山本「久しぶりに変面から手紙が来たって?」
原田「そうなんだ、これ。まだ開けてない。
 皆に見せようと思って」

   皆、覗き込む。
   原田、慎重に手紙の端からめくる。

   『原田、久しぶりだな。我ら変面軍団は
   技に益々磨きをかけて次なる世界遺産を狙っている。
   心して待機せよ!準備が整ったら又連絡する。変面』

   手紙の文字がすっと消える。
亜紀「ああっ、字が消えた」
木村「世界遺産ということは?」

高田「清水寺とか金閣寺とか?」
太一「かなり大きいのと違う?」
高田「そう、かなり大きい」

山本「まだ何か分からん?とにかく兄貴には伝えておこう」
   皆、うなづく。

○京都府警本部、正面

○同、本部長室、外
   本部長室と書いてある。

○同、内
   デスクに山本本部長が座っている。
   出羽と亀山が立っている。

本部長「と言うわけだ。世界遺産ということで、
 金閣寺か清水寺が要注意だ」
出羽「金閣寺?」

亀山「清水寺?丸ごとと言うことはないでしょう?」
本部長「多分、本尊とか宝物だとは思うが、丸ごともありうる。
 前の事件も未解決のままだし、今度こそ尻尾を掴むんだ!」

出羽と亀山「ははっ、分かりました」
   二人、敬礼し去る。

○同、廊下
   出羽と亀山が並んで歩いている。
出羽「又追って変面から連絡があるというてたな?」
亀山「準備が整った時と言うてました」

出羽「その前に尻尾を掴もう」
亀山「どうやって?」
   出羽、亀山に耳打ちする。

○原田のアパート、外
   白い面をかぶった男が子供と話している。
   男、面と手紙を子供に手渡す。
   子供、うなづいてアパートに入る。
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