だぁーッいすき

智也side 3-2=1

そうして家まで帰った。
怖いから手を繋いで。
本当はまきちゃんが離れていっちゃって
俺のことなんて
忘れちゃうんじゃないかって不安だった。
まきちゃんの手を握る手を
だんだん強く握っちゃって。
まきちゃんの手は
ちっちゃくて
あったかくて。
手からまきちゃんが伝わって。
俺はやっぱりまきちゃんが好きなんだって。
気付いたんだ。
あっと言う間に
まきちゃん家について。
“バイバイ”
何て言って別れて。
本当は嫌だ。

空翔は何で
岡山と付き合ってるのかが
分からなくて。
自分にイライラして。
空翔はまきちゃんのことが大好きなのに。
そんなやつじゃないのにな。
晩飯も喉を通らなくて。
俺らが恐れてたこと。
【バラバラになること】
なんだって今気付いて。
遅いって分かっても。
悔しくて。
なんてことを考えてる間にもう朝の6時。
一睡もしてない。
俺の顔ヤバいよな。
だけど今の俺にはまきちゃんと空翔しかいなくて。
いたって表上の奴ばっかで。
今は空翔はあんな状態だし…。
最悪だよな。
空翔戻ってこいよ。
俺、あんときお前をおかしな目でみた。
だが、何かを守ろうとしたんだろ??
大切なものを守るためなら。
なんでもやる奴だから。
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