僕の理論
それから1年後。
いくつもの季節を過ぎ、何回目かの春が来た。
死んでいるから気温を感じる事はないけれどそれでも冬よりはどこか暖かく感じた。
今日もお墓の上から街を眺める。
すこし高い所にあるおかげか一望できる。
今、僕の見てる景色の中に一体どれほどの人生があるんだろう。
皆それぞれに生きて、どこに行くんだろう。どこまで行けるんだろう。
そんな事を考えているとあっという間に時間は過ぎる。
流れていく時間の中で僕はこれ以上なにを得られるんだろうか。
このまま僕はどうなるんだろう。
どんなに時間が経っても家族と友達。
そして彼女はずっとお参りに来てくれた。
