キミの隣で

「送ってくれてありがとうございました」


あれから、あたしたちは授業をサボり、夕方まで街で時間を潰していた。早瀬くんが、家まで

送ってくれ、帰り道は怖くもなんともなかった。


「…加藤さん」

「はい?」

「…ありがとう」


早瀬くんの過去を知りたい―

なぜかあたしは彼から目が離せなかった。
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