突然現れた王子
あたしは不満そうな声を上げた。
「ややこしいよ、ケイタ~…」
「そんなこと言われたって、違うから仕方ないじゃん」
膨らますあたしの頬を、ケイタは思い切り押した。
その拍子に、あたしはふぅ~っと息を一気に吐いた。
それを見たケイタは声を出して笑い始めた。
「あたしで遊ぶなぁー!」
「別に遊んでねーし」
「遊んでるじゃーん!」
拗ねるあたしに、笑うケイタ。
今日初めて会ったばかりだというのに、昔からの友達みたいな、
そんな空気に溢れていた。