金木犀の散った日〜先生を忘れられなくて〜


……ぷすり。

すでに穴だらけで顔のわからない写真を、一突きする。


そして針を抜き、もう一度、突く。

ぷすり。ぷすり。


その繰り返しをしていると、段々と胸のもやもやは晴れる。


けれど一日に一回はこの儀式をしなければ、落ち着いていられない。


それほどまでに私はこの写真の男を……中学時代の担任を……


深く、憎んでいる。




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