イベリスの花言葉。

けじめと真実。



あれから一年。休みなく働き続けた。

バイトの中でも時給の良いものを厳選して必死に働いた。
何個も掛け持ちした。
稼いだお金は1ポンドだって使っていない。
全て貯金した。
お父さんの残した遺産も貯金に入っているからとんでもない額になった。

そこでようやくあたしはオジサンたちに切り出した。
日本に行って働こうと思っていること。どうしても日本がいいこと。今までのお金はいつか返すこと。1人で前を向いて生きていこうと思っていること。
全部話終えた時、2人は渋い顔だった。
だけど納得はして貰えたようだ。荷造りを終えたあたしに声を掛けてきたのは意外にも、レオさんだった。


「今ならあいつら出掛けてる。
お前、殺されるかもしれない。
逃げろ。」

一瞬、頭がフリーズした。


「俺の両親は犯罪者だ。」
完全にショートした頭が、視界を暗くした。





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