―奏― 君に捧げる愛の歌
7*私、俊が好き。


退院の日―

私の担当の先生が病室まで来てくれた。



「大城さん、
退院は許したけど、決して無理しないようにね。

少しでもしんどかったら、すぐに病院に来ること。

いいね?」



「はぁ―い。
わかってます。」



病院に運ばれて一週間。


本当はまだ入院しておいた方がいいのだが、
私は無理に退院させてもらった。



その代わり、
しばらく学校は休んで大人しくしておくこと、
バイトもやめることを先生に約束させられた。



また何か起きた時すぐに処置できるので、身体の事を思えばまだ入院していた方がいいのは分かっているのだが、
どっちにしろ後2年余りの命だ。



だったら、病院にいるより、
私は普通の生活をしたい。


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