―奏― 君に捧げる愛の歌
帰ろうとくるりと向きを変えた私に、
「お前、ここで働けよ。」
後ろから彼がそう言った。
「お礼したいんだろ。
じゃぁ、このライブハウスで働けよ。
今、人いなくて困ってんだ。」
・・・はぁ!?
「ちょっと、何でそうなる訳?
意味分かんない!
それに、ガキが来るとこじゃないって言ったのはあんたでしょ!!」
「へぇ〜。
お前、そんな口のきき方していいわけ??
今ここでキスするか、
メトロで働くか、
どっちがいいんだよ。」