君との365日

なんや、あいつの嘘やったんか…。
そう思て立ち去ろうとしたら俺の携帯が鳴る。

着信相手は…蒼空や。

「なんや?」

『なんや?じゃねぇよ。羽音が襲われてた』

「…は?ちょ、大丈夫なんか?!」

『安心しろ。今は保健室に居る。俺と綾芽も』

「よかった…」

『今すぐ来れるか?』

「当たり前やん、行くて」

それだけ言うて俺は電話を一方的に切った。
襲われてた…その言葉がぐるぐる頭を回る。

助けれやんかった。

多分俺のせいや。
今日も朝から濡れとったし…あれは雨なんかとちゃう。

あんなに降ってなかったはずや。
…何を、隠してるんや。

俺らに言えやんような事、なんか…?
羽音の考えが、行動が俺にはよく分からへん。


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