* another sky *

え?

どうして、―――?


航太から離れるなんて…もう、出来ないのに…。


やっぱり私がちゃんと言わないから…?


「私、航太じゃなきゃ駄目だよっ。
航太と離れるなんて、出来ない…。」


「…玲、…っ。」


何故、そんな心配をするの…?

私はこんなにも、あなたでいっぱいなのに…。


私は不安に煽られる。

こんなこと言われたの、初めてだから。


「ずっと、一緒だよな?」


「…一緒だよ?
ずっと航太と一緒にいるよ?」


何でかな、―――。

昨日も今日も、ずっとラブラブだったでしょう…?


どこでそんなに、気に病む要素があったのか、わかんないよ。


こんなに好きなのに、伝わらないの?


航太の頬を両手で包みこみながら、真正面からしっかりと見据えた。


「……っ!!」


驚いて困惑した表情の航太に、私は胸が張り裂けそうになった。


どうして、―――?

何故、航太はそんな驚いた顔をしているの?


「…ありがとう。」


ありがとう、―――?


私にはその「ありがとう。」という意味と、不安そうな航太の表情が一致しなくて、余計に混乱する。


なんだかはき違えてしまったような、誤解を招いてしまったような、不思議な感覚で。


そんな私の怪訝な表情を読み取ったのか、航太は慌てたようにキスをした。


「玲、ごめん。
何か、おかしいな、俺。」


「……っ。」
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