「すき」だらけ
★じゅーに☆
結局『告白』のことを考えてたら眠れなかった。


でも今日、学校に行くって決めたんだから行く。行かなくちゃ。



ドキン。身支度を整えてドアを開けると辻宮が腕を組んで依智のドアの前でもたれてた。


昨日も。ってあたしは何を思い出そうとしてるんだーっ。




「学校、大丈夫か?いろいろあったし」



「うん。颯太も風香もいるし。それにあたしが学校行ってうちにいることの誤解を解かなきゃ辻宮が停学終わってから学校来づらくなるしね」



辻宮があたしの寺にいることを誤解されたら困る。

だからちゃんとあたしがおじいと辻宮が知り合いでって言うの。




「お前、そのために行くのか?」



「そうだよ。(それだけじゃないけど)大丈夫。変な誤解は解いて来るから。辻宮がうちで暮らすって言ったこと誤解されたら困るし」



「俺のために?」

「だってあたしが余計なこと言ったんだもん。当然だよ」



「なんかあったらすぐ俺に連絡してこいよ。すぐ行くから」



いつになく真剣な目で辻宮が言った。

また胸がキュンとする。


「こないだのことで寺元がまたなんかしてくるかもしれねーだろうから今日はさ颯太と宮部さんと離れんな。寺元が何か言いかけても話すなよ」



辻宮はそれだけ言って階段を下りてった。


颯太と風香と離れるな?あたしのこと心配してくれてるんだ。
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