キスから魔法がとけるまで

何度も酒を交わしたし、何度も衝突もした。
けれど、目指すものはいつでも同じ一つで、どんな事があってもお互いぶれる事がなかった。

それは今でも変わらないと思っている。
要するに、俺は毒島に絶対の信頼を持っているという事だ。


まだ残る頭痛に、思わず眉間を押さえながら、指示をしたホテルの前に車を止めさせると、毒島はまだ納得がいかない面持ちで、こちらを振り返った。

それに気付いてはいたが、

「迎えはいい」

そう、背中で言うとドアをピシャリと勢いよく閉めた。

此処までは毒島以外には知られる訳にはいかない。だが、此処から先は例え毒島でも知られる訳にはいかない。


俺はある高級ホテルの最上階のラウンジに上がると、予約を一時間前に取り付けた個室のドアを開けた。

「急にお呼び立てして、すみません」


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