怪盗舞月夜WINGただいま参上♪
樹は癒麻の肩に乗せられた悟の手に気づき、眉を寄せる。
でも、すぐに視線を自分のカバンへと向ける。
(あれ…?樹、確実に気づいたよな…?)
樹の意外な行動に、悟は困惑していた。
(樹なら怒ると思ったんだけど…、これじゃ引っ込みつかないよな…?)
悟は思わず、癒麻の肩に置かれた自分の右手を見つめた。
「どうしたの?悟くん…。」
急に黙り込んだ悟に気づいて、癒麻は悟の顔を見る。
「え…っ!?な…っ、なんでもないよっ!?」
悟は慌てて、両手を顔の前で振る。
「変な悟くん…。」
癒麻は、クスッと悟の顔を見て笑う。
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