Sweet Devil~甘くて切ない異世界物語
大きく、アンティックな系統の扉のドアノブをゆっくり握り締めた。
右に回して、自分側に引き寄せる。
ドアを引き寄せる前に嫌になる。
ドアノブさえも冷たく感じる。
「私は生きてる」を実感させられる。
「憂鬱…」
と呟いて、深い溜め息を溢そうとした途端、
「何故そんなに自身が嫌いか?」
突然聴こえた男の人の声に思考回路がストップした。
体が動かない。力が抜ける。ドアノブが左に戻った瞬間。
「キャァーー!!」
開いた手で耳を塞ぎながら三秒遅れに放ったわたしの金切り声。