魅惑ボイス−それを罪と呼ぶのなら−





「通り魔?」

「え、違うの?」

「いや。通り魔か……。あながち間違ってはいないね。」





意味深に呟く真葵。





「何も知らない奴が“通り魔”だと騒いでるだけさ。“通り魔”は“通り魔”なりの特徴がある。」

「特徴…?」

「共通の存在しか襲わないと言う事だよ。」





悩ましげに凛は首を傾げる。初めて聞く通り魔の情報。警察でさえ足取りを捕まえられずに居るのに何故か真葵が知っている。襲われた者にしか分からないのだろうか。ただ単に真葵の頭がよく回ると言うこともあるが。
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