雨が降る日は誰か死ぬ
「聖良行こうよ」


生田駅のホームで、隣のクラスの川島ひかるが声をかける。



「うん」


聖良はもう一度階段のほうを見てから、電車に乗り込んだ。


いつも生田駅から一緒に通う、中山朋美がまだ来ないのだ。


朋美は高校に入ってからの友達で、駅までは自転車で来ている。


いつも一緒に通う亜理沙が、昨日死んでしまったから、そのことを朋美と話したかったのに……。

< 101 / 612 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop