雨が降る日は誰か死ぬ
『もしもし西山先生?』



「ええ、おはようございます」



『大変なんです!』



電話の向こうの慌てた声。


西山は、またか……と思った。


『清心寮に入っている、先生のクラスの子が、三人同時に寮の裏の川に落ちて病院に運ばれたんです』



「何だって?」



『とにかくすぐ学校に来てください』


「わ、分かりました」


西山は食べかけのパンを一気に頬張ると、急いでジャージに着替えた。

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