雨が降る日は誰か死ぬ
「朋美、気をつけてね」


学校に行こうとしたら、母に声をかけられた。

こんな風に出掛けに心配されるのは、高校に入ってから初めてのことだ。


もちろんそれには理由がある。


昨日同じ生田市から通っている、同じクラスの高橋亜理沙が亡くなったからだ。


さすがに先週と昨日、同じクラスの子が死んだものだから、母として娘のことを心配するのは当たり前のことである。


「うん。行って来ます」


朋美は母を安心させるために、笑顔を作った。

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