イジワル王子の溺愛



「……佐久間くん」


頬杖をつく俺に女からの声がかかる


「…なに?」


「ここ、教えてもらえないかな」



顔を赤らめながら俺に教科書を見せる


……自分でやれよ、面倒くせぇな


「ん?見せてみて」


本性を闇に隠して、今日も俺は笑顔を作るんだ


「あぁ、これはね…」




穏やかな時間が流れるこの小さな街



王子は俺1人なんだから






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