3度目の結婚
隆は、まだ早い!って剥れているけど、私たちの子育ては
そろそろ卒業が近い。

子育てって、意外に期間は短い。

生まれてから、せいぜい子供に手がかかるのは小学生まで。

中学生になると、子供の世界は、親よりも友達等が占める割合が
高くなり、高校生になると、殆ど手はかからない。

でも、手がかからないからって、ほっといてもいい訳ではない。

目は、常に子供達の状態に向けていないと、子供達の変化が
分からない。

手は出さないが、目は向ける!これが、本当に難しかった。

高校を卒業して、大学に進めば、必然とまた子供達の視野が
広くなる。

そして私達、親に出来ることは、見守ることだ。

私や隆の両親がそうであったように、私たちもそろそろ
その時期にきている。

隆の両親は、子供達が6歳の時にお義父さんが、7歳の時にお義母さんが
それぞれ、病気で亡くなった。

私も、二人の介護を出来るだけしたが、隆さんも幸恵さんも、
両親の介護に積極的に参加した。

3人、それぞれが、自分たちの中で悔いが残らないように介護した。

お義父さんも、お義母さんも、最後は安らかに眠るようにして
息を引き取った。

介護は、実際大変だが、ただ介護するにあたって、誰のためでもない
介護される人のためでもない、介護は、する人の後悔が残らないように
することが、大切なんだと、義両親を見送って思った。

実家の母は、今はまだ元気でいるが、最近、体の不調も出てきており、
私が、後悔しないように、これからは時間を作って、母に会いに
行くつもりだ。

そうだ、実家に行く口実をつけて、隆さんと二人で、温泉もいいかも!

今までは子供達が中心の生活だったけど、今度は夫婦二人の生活を
穏やかに過ごせれば、これ以上の幸せはないのではないか・・・・?

< 208 / 209 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop