あそこの姫は逃走中
ここで捕まってなんかいられるか…!!
「あいにく、私そんなところに行くほど暇じゃないの…!!」
「威勢はいいですね。何もできないくせに」
「……っ…!!」
やつは目を金色に光らせた。その瞬間私の腕を突然振りほどいて、何歩か後ずさりをした。
「…っち、朱雀か…!!」
魔死…?!
「魔希!!大丈夫か!!…っち、今はそいつの相手をしてる暇じゃないんだ。いくぞ!!」
「うん!!」
魔死は両腕をとり、ものすごい早さで空まで飛んだ。