ワガママ少女の恋愛模様
驚きながらその男の子を見ると
ずんずん私たちに向かって
歩いてくる。

そして、私たちの前で止まり
こう言った。

「あの、それ俺の飴なんですけど
 もう食べちゃいましたか…?」


私の予想では、もっと消え入りそうな
声で話すと思っていたけど、案外
しっかりとした声で喋った。


「あら、これ貴方のだったの?
ごめんねー。この子がもう食べちゃったのよ」


そう言って舞衣は私を指差す。

それと同時に、私の方に男の子の視線が行く。








< 15 / 23 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop