世界が終わる時の景色



「付き合ってるのよね?」

「!」


志乃の一言が、胸に刺さる。


「そうなのか?」

「…はい」

「おお、そうかそうか!日向にも恋人が出来たか!

良かったな、篠山!」


「はい」


愉快そうに笑う彼。

その後ろで父は、複雑そうに微笑んでいた。


「大切にしてあげるのよ、日向」

どうして、知ってるの?

「よかったわね」



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