世界が終わる時の景色



何とか機嫌を直してくれた彼女を、
3Aの教室に送り届ける。

ふたりが通う成瀬川(なるせがわ)学園のクラスは成績ごとに分けられ、
上からA,B,C,D組まである。


「昼に迎えに来るよ」

「ええ。待ってるわ」


跪いて、彼女の綺麗な手の甲に口付けを落としてから、
自分の教室…2Aに向かった。



―・・・



昼休みになり、3Aに彼女を迎えに行く。

…はずなのだけれど。


「あの…篠山くんっ」

「…何?」

「少し…話があって、あの…すぐ終わるから…」

「…いいよ」

「あ、ありがとう!!あの、えっと、

じゃあ…裏庭、来てくれる?」

「うん」



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