何よりも甘く切なく
先輩に呼び止められて、ピタリと止まる足。


「手出して?」


「?ハイ」


言われた通りに手を出すと、掌に何かが落ちる感触。


見るとソレはカラフルなマーブルチョコレートだった。


「甘いもの食べると、力出るから……爽やか君、部活頑張ってね♪」


甘木先輩はそう言うと、家庭科室に戻ってゆく。


部活に遅れない様急がなきゃいけないハズのオレは、顔を真っ赤にしたまま廊下に突っ立っていた。


「泉未、お前遅いぞーーー!!」


「すみませんっ!」


もちろんその後せっせとボール磨きをさせられた事は、言うまでもない。
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