何よりも甘く切なく
いつもならこっから大分時間が経つまで言い合いが続くんだけど………今日は違った。


「あっ、爽やか君!」


後ろから元気な声が聞こえて、リエイと一緒に振り返る。


今日はウェーブの黒髪で頭の左側にちっちゃいオダンゴを作った甘木先輩が、烏丸先輩と仁志荻先輩に挟まれて立っていた。


「爽やか君、おはよう♪リエイ君もおはよう!」


小走りでこっちに来てとびきりスマイルで挨拶してくれる甘木先輩に、心臓が高鳴る。


「あっ……おはようございます甘木先輩。烏丸先輩と仁志荻先輩もおはようございます」


「おはようございます」
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