何よりも甘く切なく
本気で耐えられなくなってブルブル震え出すと、容子がようやく『何か』を言ってくれた。


私の思考回路を、プッツリと遮断する様な『何か』を。




「アンタ………沢賀君の事好きなの?」




―――――えっ?


容子に言われた事が上手く理解出来ず、今度は私の体の動きが停止。


周りのクラスメイトの声が、やけに遠く感じた。


「好き………?私が、爽やか君を………?」


自分自身を指差して呟くと、容子の右手の人差し指も私の顔を勢いよく示した。


「そうよ!アンタは沢賀君の事が好きなのよ!」


「……ええぇえぇぇっ!?」
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