何よりも甘く切なく
親友2人に慰めて貰って、やっと私の顔に笑顔が戻った。


「よし、じゃあケーキ食べな。せっかくほののが用意して―――――…あっ!!」


笑った私を確認して、チーズケーキのお皿を差し出した容子が、お店の出入口の方を見て叫んだ。


「どうしたの?容……キャッ!」


「な…ななな、何!?」


「いいから隠れてなさい2人共!」


私と清華がつられて振り返ると同時に、容子に花瓶が飾ってある大きな棚の陰に引っ張られた。


「泉未ーーー、お前何食う?」


「……今オレケーキ食べたい気分じゃないんだけど」


えっ………!?
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