何よりも甘く切なく

半分ボーーーッとしていると、耳に当てたままのケータイから、リエイの喚き声がギャーギャーと聞こえていた。


『オイコラ泉未っ！人の話聞いてんのかお前！！』


「ウルセェな！！オレは行かねぇからな！！」


自分から離れたクセに、甘木先輩不足で撃沈モードのオレは、大声で返す。


そしたらリエイはもっとデカイ声で


『いいから行くぞ！！もうすでにお前の家の前にいるから、逃げられねぇしな！！』


「ハァッ！？―――ウワ、ホントにいるしっ！」


そんなこんなで、オレはリエイに連れられて、スポンジにまでやって来たのだった。