何よりも甘く切なく
普段クールだ毒舌だ言われている私も、さすがに恥ずかしくって清華を引っ張ってその場を後にした。


「沢賀君、意外とエロかったのね………なんか知りたくなかったかも……」


玄関でクツを履き替えながら、まだ少し放心している清華が言った。


だけど私は無言で、胡々愛と沢賀君がいた方向を見つめる。


甘いものがあまり得意じゃない私にとって、あの2人のラブラブは目を逸らしたくなる程キツイ。


でもあの子がああやって幸せそうに笑っていられるのなら――――…まぁ許すとしようと思ったのだった。


「幸せに……なんなさいよ、胡々愛」





《Side -Yoko-》 【完】
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