夢を見る
第57章
     57
 日曜が終わり、ウイークデーは普通に出勤して、玉木たち下の人間が作った企画書に目を通す。


 暇じゃない。


 何せ膨大な量の文書類があり、全部に目を通す必要があるのだから……。


「主任」


「何?」


「お疲れのようですね」


「まあね。……でも、暑さがだいぶ引いてるから、それだけでも救いよ」


「私もそう思います。今年の夏の暑さは異常でしたから」


 玉木が仕事の合間に声を掛けてくる。


 瀬岡は課長席に座り、ずっとパソコンのディスプレイを見続けていた。


 課長と言っても、単に形式的に課を統括するだけで、別にそれ以上大きな仕事などない。


 瀬岡もカップに淹れたコーヒーを飲みながら、じっとマシーンを見つめている。
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