夢を見る
 そしてキッチンでコーヒーを二人分淹れ、リビングに持ってきて、パソコンの電源ボタンを押した。


 ネットニュースを見続ける。


 週末はこういったIT機器を使うのをなるだけ忘れ、ゆっくりしたい。


 そう思っているのだった。


 確かにあたしも社で企画なんかを考える以上、その道のプロではあるのだ。


 でも、ずっと頭ばかり使い続けていると、疲れてしまう。


 そんなことに想いを巡らせながら、座っていた椅子から立ち上がり、ベッドのシーツを整えて横になった。


 彼もパソコンから目を離してベッドへと入っていき、しばらくの間、揃って寛ぐ。


「友里」


「何?」


「平日ずっと仕事だろ?大丈夫か?」


「うん、まあね。……だいぶ慣れたけど」
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