夢を見る
「そう……」


 あたしも予期していた答えを聞けたので、安心できた。


「っていうかさ、友里は考え過ぎだよ。そんなに一々人が見てるわけじゃないし」


「まあ、確かにそうね。あたしも他人の事なんて気にする暇ないから」


「それでいいと思うよ。夜はちゃんと眠って、昼間はしっかり仕事しなよ」


「ええ」


 頷き、彼と抱き合う。


 ベッドの上で腕同士がゆっくりと絡み合った。


 あたしも雄哉に甘える気でいる。


 パートナーとして貴重だからだ。


 特別なことは何もない。


 単にずっと愛し合うだけである。


 その日も抱き合った後、混浴し、体を洗って二人きりでゆっくりし続けた。
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