夢を見る
 あるとすれば、午後三時過ぎからの休憩時間ぐらいだ。


 タブレット端末を持ち、カフェへと向かう。


 そこで読書していた。


 心配事はある。


 将来の生活のことなど、だ。


 でも、言い出せばキリがない。


 そう思ってやっていた。


 金曜の夕方、スマホから雄哉のそれにメールを打つ。


 <お仕事お疲れ様。明日もまた会おうね。じゃあね>と文面を作り、絵文字や顔文字などを入れて、送信ボタンを押す。


 そしてスーツのポケットに仕舞い込んだ。


 残業がなかったので、午後五時過ぎにタブレット端末など必携品をカバンに入れて抱える。


 ゆっくりと歩き始めた。
< 680 / 815 >

この作品をシェア

pagetop