夢を見る
「うん。ありがとう。……コーヒーもらえる?」


「ええ。もう淹れてあるわよ。キッチンのテーブルに食事用意してるから」


「ああ。……まずコーヒー口にするよ」


 雄哉がそう言って立ち上がり、洗面台へと歩き出す。


 あたしも洗顔していたのだけれど、やはり休日はメイクをせずにすっぴんだ。


 リビングへと歩いていき、まずコーヒーを口にした。


 丸々カップ一杯飲み、一緒に食事を取る前に、スマホでニュースを読む。


 特に変わったことはない。


 単に冬季オリンピックが開催されているというだけで。


 あたしも思う。


 スポーツなどあまり興味がないと。


 その日もニュースを読み終わり、彼がリビングに入ってきたのを見計らって、


「食事にしましょ」
< 700 / 815 >

この作品をシェア

pagetop