夢を見る
 その手の人間はたくさんいた。


 仕事を主軸に置き、週末は雄哉と過ごす生活が続く。


 いつも思っていた。


 週の終わりはゆっくりしようと。


 毎日残業が続くのだけれど、ちゃんと一つ一つこなしていた。


 何事も慌てずに、あくまで基本に忠実にやるのが、あたしのやり方だ。


 それにそういったあたしの側面も、フロアにいる皆が知っている。


 だから、別に気にしてなかった。


 単にキーを叩き続けるのがしんどいというだけで。


 そして金曜の夜になった。


 社を出て、車を運転し、自宅へと舞い戻る。


 帰宅してからテレビを付け、スマホを充電器に差し込んだ。


 充電しながら、先に入浴し、体を洗って食事を取る。
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