夢を見る
 いつもはずっと同じ調子だ。


 朝出勤したら、すぐにパソコンを立ち上げ、メールのチェックから一日が始まる。


 単調な日々は人間を倦怠へと持っていく。


 だけど、感じていた。


 ずっと同じことの繰り返しでも、人間は死ぬわけじゃないと。


 頭脳労働は頭を疲れさせるから、その分、夜はしっかり眠っている。


 その日も雄哉と過ごし、彼が部屋を出るまで、ずっと一緒にいた。


 一週間あれば、積もる話も多くなる。


 それにあたしたちはまだ若い。


 確かに多少年齢差があっても、円満に行っているカップルは大勢いるのだけれど……。


 要は人間関係だ。


 元々赤の他人だった人間同士が接近し合うのだから、ずれが生じて当然だろう。


 あたしもそんなことを思いながら、雄哉と過ごしているのだった。
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