夢を見る
 そして支度をしていた。


 アラーム通りに目が覚めるのだが、起きるのには多少支障がある。


 でも、ちゃんと午前七時には起きて、上下とも部屋着からスーツに着替えていた。


 自宅マンションから職場まで車を飛ばし、会社に行けばパソコンを立ち上げて、作業し始める。


 変わらないのだった。


 休みの日以外は、年中ずっと同じである。


 一日の勤務が終わると、フロアを出て、カバンを抱えながら、社のあるビルの横の駐車場に行く。


 そして車に乗り込む。


 エンジンを掛けて、夜間はライトを灯しながら、走らせる。


 ずっと同じような毎日が続いていた。


 別に変わりはない。


 だけど、日本だけでなく世界中の経済が回り続けている。
< 87 / 815 >

この作品をシェア

pagetop