腐女子な漫画家に溺愛されチュウ!?

2−2



「リピートアフタミーン…エー、ビー、」

『えー、びぃ、』


「だぁかぁらぁ!!」

「分かってるよ!!でもな!!」

「でも私の方がっ!!!」


「紅さんッス!!!」

すっかり授業が始まっていた。


俺は、授業中だというのに騒がしい廊下をほたると騒がしく歩いていた。

無遅刻皆勤賞狙っていたのに、とひっそり思いながら。


俺達の声に気づいた山口が教室から顔を出した。

俺とほたるは言い争いをやめて、おはようと軽く挨拶する。


どうやら、英語の授業のようだった。

「お前らーハヨー」

「「「ちぃーす。ァざース」」」


と、授業を受けていた(?)奴らも、俺達に挨拶した。

「何の言い合いしてたンスか??」


そうなんだ、そうなんだよ。

「あのサ、俺が愛してるよって言ったらほたるが私の方がとか言ってくンだよ」


眉をしかめながら、ほたるの方を指差す。

すると、ほたるも眉をしかめながら言い返す。


「だって私の方が愛してるからな!!私は善弥の事は信じきってんだぞ!!」

「だぁかーらぁ、信じてンだったら…」

「うわぁ、また同じ事言おうとする!!ホントそういう奴嫌い!!!」


「はい、今ほたるちゃん嫌いって言いましたー。俺の方が愛してるいますー。」

「な、違ッ…!!好きだからこその、嫌い的なアレだ!!」


「俺はほたるの事を愛しいという目でしか見ていません。結果俺の方が愛しています」



ぎゃあぎゃあと、遅刻してきたのに騒いでいたら。

「え、えーと…リピートアフタミーン…マイネームイズ」


と、勝手に授業を始めやがった。

「ちょ、皆成り行きを聞け!!!」


成り行きを説明しようとしたら。

「「「「マイネームイズ」」」」


全員普段授業なんか受けない奴らが一斉にリピートアフタミーンしやがった。

「てめぇらぁああ!!!上等だ、歯ァ食いしばれェェェエエ!!!!!!!!」


「ぎゃぁぁぁああ!!!紅サン、すいませんッス!!!」




「あのー、授業中…なんだけど」

そういう先生の、細々とした声は騒がしい教室には掻き消されるだけだった。




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