冷たい王子は私の彼氏 Ⅱ
「佐々木さん、早く元気になってね。」
佐野くんは、そう言って
あの、人懐っこい笑顔を私に向けた。
「うん!!!」
ほんの少しだけど、心が軽くなった。
(ありがとう…。佐野くん。)
しばらくの沈黙の中
〜♪〜♪〜♪〜♪
私の携帯ではない、着信音が鳴り響いた。
「あ、ごめん。俺だ…」
佐野くんは、携帯を見るなり眉間にシワを寄せた。
「…どうかした?」
「ごめん。ここで、待ってて。すぐ戻るから。」