【短】Black Coffee



私は衝動を受け入れるしかなくて
いつもこうやって気づけば彼の手のひらにいる。



「狡いよ…拓」


意地悪でも優しいくても
苦くても甘くても


根本は変わらない。
ブラックコーヒーはいつも不敵に笑う。


「…可愛い白羽が悪いんだよ」


そういって彼は私のこめかみに口づけを落とす。
甘く熱い熱が広がった。


「拓なんて嫌い…」


意地悪で生意気で
甘く優しくなっても
私の心を乱し、翻弄する。



< 16 / 21 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop