うさぎの学習


この恋は、明日が見えない。

私、恋の相手を間違えた?

でも……
恋は下調べなんかして好きになるものじゃないし……


恋って、恋って何?


私、全然分からなくなってきたよ。


真夜中2時50分~
最後のお客さんが帰った。


私は後片付けを終え、帰る支度をする。


「お先に失礼しま~す」


「お疲れさん~あっ、久美子?」

と、ママが私を呼び止めた。


「ちゃんとご飯食べなあかんで~なっ」

と、ニッコリ笑って言ってくれた。


「ママ、あのう……」


「うん?」


「いえ何も……お先に帰ります」



「何や?後味悪いな~
言いたい事あったら、お腹に貯めんと何でも言わなあかんで~」


「はい……また今度……」


一瞬……
和男さんの事を聞いて貰おうかな?と思ったけど……
もう時間も遅いし、お互い疲れているから、やはり止めた。

別に今日じゃなくても、また時間のある時にでもゆっくり聞いて貰おう……
と思い、外に出た。


  

 
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