KIGEKI

7場


文化祭前日の放課後、最後の仕上げをするためにB組全員が第1会議室に集まっていた。

「えっと、料金の確認をします。5分150円で、延長1分につき20円。言って欲しいセリフをリクエストするときは、セリフ1つにつき+10円。シチュエーションと設定などをリクエストするときは、1つにつき+15円。後の細かい料金プランはチラシとメニューに書いた通りです。」

当初、予定していた料金より、少し値上げしたり、オプションをつけたりして今の料金プランになった。

「あとは・・・。」

他に確認することはないかと宮澤が考えていると前の扉が開いた。

全員の視線がそこに集まる。




入ってきたのは、花園だった。花園は、集まっている視線には、気にする気配を見せず。だるそうに宮澤の横まで歩いてきた。


「あっあとは!!花園君も参加してくれることになりましたっ!!」

うれしそうな声で宮澤がそういうと、一瞬にして室内が騒々しくなった。女子は、きゃあきゃあと言葉にならない叫び声をあげているし、男子は男子で、おぉぉぉ!!と叫んでいる。

うるさいという顔をしている花園を見ながら、宮澤は微笑んだ。

「何?」

「別に、なんでもない。ありがとう。」

興奮がだんだんおさまってきたところで、宮澤は注目してもらうために右手を挙げて、振った。


「そういうことだから!!後は、特にないから。今日はこれで解散!!」


「「ちょっと、ちょっと待って。」」

数人の女子たちが叫んだ。
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