32回、好きって言うよ。



「ねえ、早見くんと付き合ってるの?」




目の前に並ぶ3年生女子の先輩5人。


多分、翼先輩のことが好きなんだと思う。




「付き合ってないよね?」



その質問と迫力ある目力に、これに逆らえる人はいないだろうなと思う。


付き合ってないと言わせる気満々というか。

まあ付き合ってないんだけど。




「付き合って、ないです」




どうしてこんな状況になっているのかというと。


美紅が河合先輩と一緒に帰るというので、幸せでヘラヘラしてたあたしがいけないんだ。



ふわふわした気分で校門を出ようとしたところ。

怖いお姉さん達に呼び止められて、あ~れ~って裏庭につれて来られた感じだ。





< 105 / 320 >

この作品をシェア

pagetop