再会の君に手を伸ばす


そして当日。


私の前に秋康くんはいた。


あの頃と変わらない……いや、数倍のオーラを纏って、まだ純真無垢な目で私を見る。


「先輩、ずっと会いたかった」


まるで、あの無人の部室に時が戻ったみたいだった。


ずるい。


そんな目で見られたら、あれから秋康くんの事を時折思い出して、思い出に浸っていた事まで見透かされているみたいだ。


久々にあった部員の皆も、全てを知っていたみたいに知らん顔。


懐かしい……瞳に揺れる。


あの頃じゃなく、一人の男性になった秋康くんに、好きな人の弟じゃなくなった彼に、手を伸ばした。


確かめたい。


今でも揺れるこの気持ち。


図々しいくせに、純粋で、迷いのないその手に抱かれたいと思ってしまったから。





【END】
< 4 / 4 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

始まりも、終わりも……

総文字数/1,137

恋愛(その他)4ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
始まりのキス 終わりのキス 全てを貴方で 包み込んで欲しい…… BeeTV×Berry's Cafe 短編コンテスト企画第2弾 「タブー~秘密の恋~」参加作品 テーマは 「彼氏がいるのに男友達と…」 で書かせて頂きました
犯すタブー……綺麗顔した隣人と

総文字数/1,089

恋愛(その他)5ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
一目見た時から気になっていた すれ違うだけでドキドキした でもそれは憧れやファンみたいな そんな類のものだと思ってた 隣の部屋にいる貴方 壁一枚なはずなのに……遠い BeeTV×Berry's Cafe 短編コンテスト企画第2弾 「タブー~秘密の恋~」参加作品 テーマは 「彼氏がいるのに隣人と…」 で書かせて頂きました
今だけそばにいていいですか?

総文字数/1,171

恋愛(その他)5ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
先輩の視線に映る私。。。 大人になった私 臆病なのは変わらないけど あなたに手を伸ばしたい BeeTV×Berry's Cafe 短編コンテスト企画第2弾 「タブー~秘密の恋~」参加作品 テーマは 「彼氏がいるのにカメラの前で…」 で書かせて頂きました

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop