ソプラノ
第一楽章ー出会いー
今日もいい青空だ。
あの空を、自由に飛べたらいいのに…

私立柴浦学園に通う彩原鈴芽は今日も屋上で授業をサボっていた。

澄み渡る青空の下、無機質なコンクリートの上に寝転がりながらウトウトし始めていた。

ガチャ

眠気を覚ますように、扉が開いた。

「ヤバい!先生かも。隠れなきゃ!」

タンクの影に素早く隠れ、扉の方に目をやると、そこには制服を着た男子が立っていた。

よく見ると、その男子生徒は学園の生徒なら誰でも知っている美男子、一ノ瀬奏夜だった。
< 1 / 36 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop