社長の旦那と恋い焦がれの妻(わたし)






「どうした?」

「どうしたじゃないですよ…」





くたっとベッドの上でうつ伏せになり深呼吸をしてる私を、拓斗さんは楽しそうに見下ろしている。





「優子が悪い」

「私は何もしてません…」

「俺以外の男と喋っただろ?違うか??」

「それはそうですけど」





保育士さんの事をまだ拓斗さんは気にしてるみたいで、マンションに帰ってきて瞳子が寝かしつけた途端に私はベッドへと連行されてしまいこんな風にぐったり…。


拓斗さんの方が私よりも沢山動いたはずなのにどうしてそんな余裕で、私を見下ろす事が出来るの?


私なんて起き上がれないというのに。





「水、飲むか」

「飲みたいです」

「待ってろ。今取ってくる」

「……お願いします」



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