社長の旦那と恋い焦がれの妻(わたし)



「寝たみたいだな」



拓斗さんに抱かれていた瞳子はいつのまにやら幸せそうな顔でぐっすり眠っている。


私がリビングに連れてきた時とは大違いなその姿からはさっきの様子が想像できない。



「瞳子は拓斗さんの事が好きですね」

「そうか?」



流石私の娘だ!と瞳子を起こさないように頬っぺたをつつき、これからライバルとしてよろしくね?と心の中で呟き、拓斗さんと一緒に寝室へと戻っていく。



「大丈夫みたいです。相当深いみたいです」



熟睡モードの瞳子は難関であるベビーベッド寝かせも、幸せそうでその姿と言ったらもう最高!



「可愛いですね」

「あぁ、可愛いな」

「どれだけ見ていても飽きませんね」

「あぁ、飽きないな」



1日が始まる朝から拓斗さんから可愛いなんて言われる瞳子は、今日の占いの星座も血液型も1位に違いない。



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